知能検査・IQテスト
当教室ではお子さん全員に対してIQテストを実施しています。 これはお子さんの年齢に関わりなく入室された段階で実施し、その後定期的に行います。
これによってお子さんの知能指数の進捗がわかり、その変化の具合をきちんと数値として知ることができるわけです。 結果はそのつどご両親にお渡しいたします。
知能指数(IQ)ってなに?
知能指数についてまったくご存じないという方はおられないと思います。かんたんに言えば、実際の年齢(生活年齢)と精神年齢の比を基準とした知能の高さのことをいいます。
それでもなんだかよくわからないぞ、という方は、とりあえず「日常生活の中でなにか困ったことや深刻な問題が起こったとき、自分の力と知恵ですばやく適切・有効な方法を見つけて対応できる力」だと思ってさしつかえありません。
決して、テストや学校の成績がいいことが知能の高さを表しているわけではないのです。(多少は因果関係ありますが)
知能には二つある
そもそも頭がいい、とはどういうことなのでしょう。
・テストがいつも100点
・やたら物覚えがいい
・本をたくさん読んでいる
・大人の話をぜんぶ理解している
・ドライブに連れていくと妙に方向感覚がいい
一言で頭のいい子、と言ってもいろんなタイプの子がいるように、「知能」にもさまざまなパート、分野があります。
知能を大きくふたつにわけると、
・覚えたり、考えたりする力(知能活動)
・上のことをするためのそもそもの支えとなる材料(知識領域)
これはむずかしいことばで「因子別知的特徴」といい、上の知能活動は主に図形・記号・概念をつかさどり、下の知識領域は主に記憶・思考をつかさどると言われています。
これら五つはそれぞれに判定する基準があり、それらが総合的に組み合わされることで「IQ」というひとつの数値が計上されるのです。
当教室の知能検査では総合IQだけでなく、上記のような分野別(図形・記号・概念・記憶・思考)にIQを割り出し、それぞれを数値化してご両親にお見せすることができます。つまりご両親は「5+1」の全部で6つのIQデータを知ることができるのです。
そのため、お子さんの知的特徴に沿った形でお家での子育てやご家庭でのすごし方などをアドバイスできるというメリットがあります。
・うちの子はなにが得意でなにが苦手なのか?
・うちの子の脳はいったいどんな特質を備えているのか?
・将来、うちの子はどんな分野に進むべきか?
当教室の知能検査は、これらお母さまの問いに対する一つの指針となるのです。
知能指数の平均は100
ふつうのお子さん、一般的な児童の知能指数の平均はおよそ100だと言われています。
これが120程度だとかなり優秀な知能を持っていることを意味し、140程でずば抜けた知能の持ち主、それ以上だとすれば、それこそ常人と血の巡りの違うような頭脳をしているということになります。
一方、平均よりも下の数値に関して申し上げると、お子さんの知能指数を計測していて100を下回ることも決して珍しいことではありません。80程度であっても実際の印象は普通のお子さんとなんら変わりはありません。
IQが高いと得?
では、生まれつきIQが高いと得なのでしょうか?これは昔からよく耳にする疑問です。
当然、高IQの持ち主であるお子さんは理解力や思考力、記憶力に恵まれ、その後の学校生活で優れた結果を残す可能性が高いことはまちがいありません。
ただ、ここでひとつ申し上げたいのは、子どもは生まれ持った本然(生まれ持った特質)を正しくまっとうするとは限らない、ということです。
すぐれた才質をのばすのは決して簡単なことではありません。子どもは常に変化する存在であり、後天的な要素や周囲の環境、本人の努力などによって、その未来はいかようにも変化します。
つまり、私の講師としての長年の経験をふまえて結論を申し上げれば、
IQは高いとうれしいが、低くてもあまり気にしなくてもいい。
ということになります。
「なんだそれは。ちょっと都合がよすぎないか」とおっしゃる方もおられるかもしれませんが、これは私どもの心からの実感です。
確かにIQは高いとうれしいし、そうした高いデータをお見せすると親御さんたちはよろこびます。ですが、高IQは必ずしもその子の輝かしい将来を担保するものでもありません。
どんな花も水をやらなければ芽はやがて枯れてしまうように、みがくことを怠ればどんな才質も真に偉大な光を放つことはありません。反対に、幼少期はそれほど優れたものがなかったお子さんでも、その後の両親・本人の努力によって見事に大輪の花を咲かせたという例はこれまで何度となく目にしてきました。
「IQよりも家庭環境の方がずっと大事」
というのが、三十五年間にわたり教育の現場にたずさわってきた私の率直な実感です。どんなお子さんもみがけば光るし、逆にどんなダイヤの原石も、放置しておけばやがてふつうの石と変わらなくなります。
ご両親の絶え間ない努力、何よりお子さん自身の努力こそが、お子さんを真に輝かせるのです。