新さっぽろ英才幼児教室からご挨拶

「はじめに」 新さっぽろ英才幼児教室代表 清野詩磨

はじめに

幼児教育というお仕事にたずさわるようになって今年で三十五年目。この間二千人以上の子どもたちを指導して参りました。あらためてこの間の日々を振り返りますと夢のようですが、今日においても小さなお子さまと接することは私にとって最大の喜びであり、生き甲斐です。

私がこの幼児教育というお仕事を続けている間、子どもを取りまく環境は大きく変化しました。皮肉にも子どもたちの姿は以前と少しも変わりませんが、まわりが変化したのです。

『六・三・三・四』という学制こそ同じですが、その中身は時代の変化に対応できずに空洞化し、今や従来の義務教育制度の中でのみお子さまの教育を考えておられる方など一人もおられないというのが現実でしょう。
一方、そのせいでしょうか。 幼児教育や小学校受験などいわゆる早期教育に対する関心の度合いは年々増し、そのぶん小さなお子さまを持つお若いお母さまを包むプレッシャーは以前にくらべてずいぶんと大きいように見受けられます。

この当教室のホームページをお探しになったお母さまも近い将来に小学校受験を予定、ないしご希望されている方だと思います。

当教室は確かに受験対策を謳っておりますし、またそれにふさわしいたしかな実績を持った教室です。しかしながら、小学校受験合格だけをただ一途に目指す教室ではありません。

『新さっぽろ英才幼児教室』は、何より子どもたちが本来持っている生きる力を育むこと、子どもたちの本然を開花させることこそが幼児教育の根幹であるという思いのもと、さまざまな風変わりかつ生活的、経験的な「生きた教育」を実践して参りました。

そこが当教室が他のお教室と大きく異なる部分でもあります。

たとえば…

・包丁でお野菜を切ること

・ナイフで鉛筆の芯をけずること

・針の穴に糸を通すこと

・お財布を持って近くのスーパーにお総菜を買いに行くこと

・一人で切符を買ってJRや地下鉄に乗ること

・雑巾をしぼること

・卵を割ること

・マッチに火をともすこと

・初めて会った人に対して元気にごあいさつができること……。

我々が日々生活する上で繰り返す絶え間ない日常こそが、学力や知識の向上とならんでお子さまたちがもっとも体験、体得、体感しなければならない教育の本然なのです。そしてその力はまちがいなく受験というにおいてもたしかな礎となり、人間形成を支える大きな力となるでしょう。

近年、小学校受験のあり方は大きく様変わりしました。以前にくらべペーパーテストの内容よりも面接や行動観察における重要性ははるかに増し、その子のパーソナリティや他者と関係を結ぶ力、いわゆるコミュニケーション能力、ご両親の人柄などが試験の合否に占める割合が高くなりました。

ひところのペーパー至上主義からお子さまやご家庭の総合力が試されるようになったぶん、難易度は高まったとも言えますが、幼児期の大切な時期に小学校受験することはきちんと我が子とむきあい、ご両親で子育てを改めて考えるよい機会でもあります。

子供は親を写す鏡です。その子を見ればご両親がどのような人間かがわかります。

人生において何を大事なものと思い、何を志しているのか、何を願い、何を愛し、我が子に何を託そうとしているのかがわかります。

我が子をいとしく思う気持ちは親ならばだれでも同じ。それだけに生後から年長さんまでの六年間のご両親の『自意識』がお子さんの肉体をともなった形で現れる。小学校受験とは、ご両親の自意識が初めて『他者の視線』の前に明確にさらされる瞬間でもあるのです。

小学校受験はたしかに狭き門です。合否は結果としてはっきり残ります。首尾よく受かればうれしいし、落ちれば母子共にダメージが残ります。

しかし、いちばん大事なことは、ご両親がどのような教育方針で我が子を育てるつもりなのか、それが明確であることです。 それさえしっかりしていれば、お子さんは結果に苦しむことはありません。お子さんに将来どのような人間になって欲しいのか。 何よりお子さん自身がどのような夢を抱いているのか? 志望校に入学することはお子さんのよりよい将来を実現するための手段であって、それ自体が目的ではないことは当然のことです。

ですが近年、この前提を忘れがちなご両親にしばしばお会いします。志望校に入学させた瞬間、母親の仕事が終わるわけではないのです。

子供はとても不思議な存在です。子供は毎日お母さんの作ってくれたご飯を食べるだけで大きくなっていくわけではありません。

子供は日々、人の雛型として、懸命に短い手足を振り回して外界を知ろうと努め、つねに成功や失敗を繰り返します。思いがけないこと。突拍子もないこと。 中には親として笑えないこともあります。ですが、そうしたいくつもの経験をくり返しながら子供たちは少しずつ事物を習得し、ひとりの人間として素養や才能を磨いていく……。

その際、なによりも大切なのはご両親の変わらぬ愛情、決して揺らぐことのない見守る視線であることは言うまでもありません。

豊かな可能性の萌芽である子供たち、未来の社会を力強く担っていくであろう子供たち。幼児教育にささやかながら携わる者として、今後も子供たちの教育に力を尽くしていきたいと思っております。


新さっぽろ英才幼児教室代表 清野詩磨

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